風:Web2.0と電電公社のデータ通信サービス
現代社会の基本に帰ろうと、あらためてティム・オライリーの「Web 2.0とは?」という文章と付属するインタビューを読んだ。2005年11月のWhat is Web 2.0を和訳してインプレスの「WEB2.0への道」(2006年4月)に掲載されたものである。沢山の企業名、サービス名などが登場し全部は理解できないがおおよそのところはつかめた気がする。はっきりしているのはこの文章で言っていることを理解できる日本人は極めて少ないと言うことである。そして、ほとんど理解しないまま表層的なことでWeb2.0を口にしている人が大部分だということを感じた。1990年代に3層Webシステムのミドルソフトウェアビジネスに参加し、90年代の終わりから2000年代の初期に米国のネットビジネス3種類を日本に持ち込もうとしてうまくゆかなかった経験があるが、その経験をもってしても、ここに登場する沢山のサービス、技術は把握できていない。Ajaxひとつとってもきちんと理解している人は少ないだろう。Akamaiだってどれほどの人が理解しているだろうか。オライリーにもずいぶん錯誤があるように見える。電電公社やNTTのデータ通信サービスに関する認識がぽっかりと欠如している。米国だってGE-MarkIIIサービスとか、IBMのCALL360のような商用TSSがあった。1970年代の話である。データ通信のあるべき姿を求め、実現したのがDIPS 計画である。今頃、「ソフトウェアの特徴はモノではなくサービスだ」、なんて馬鹿みたいな話だ。「オペレーションそのものがコンピタンスになる」、など電話会社で講演したら馬鹿にされるだけだろう。ロングテールだって、電信電話事業は昔からロングテール事業だ。ユニバーサルサービス事業者には昔から身についている常識である。今更ながら、革新性の高いコモンキャリア、つまりは大型の電話会社の価値を再認識させられた。(photo:六義園;はぜ)
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コメント
ネット課金の基本となるのは電話料金収納ということはインターネット開始時点から自明の理でしたね。
Web2.0講演というのを数年前にやらされて、整理したとき、オラーリも言ってることですが、技術が新しいのではなくビジネスモデルが違うということだと認識しました。
金のとりかたが間接的になり、誰に向かって金をはらい、誰からもらうのかが、曖昧になる仕組み。巧妙ですが、結果として間接的な費用が誰かに取られているような気もします。
投稿: hironagano | 2007年10月28日 (日) 17時22分